都教育委員&学識経験者の極度の学力劣化!?「明治の学制発布以来、学校は民主的・平等」!?

 皆さま

 こんにちは。増田です。長文、ご容赦を!

 本日早朝、東京都学校ユニオンの月末恒例、以下の内容の都教委糾弾ビラまきをしてきました。この報告書5頁を始めて見た時、わが目を疑い、何度も目をこすってしまいました。

http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/press/2017/pr170223b.html

 でも、何度、目をこすっても、やっぱり「我が国の学校は、明治期の学制発布以来の民主的かつ平等の名の下に」と書いてありますねぇ…

 放送大学教養学部教授とか、茨城大学教育学部准教授とか、都立一橋高校長らが作成し、東大出や筑波大出で現役の大学の先生をしてらっしゃる委員たちが、この報告書を、そのまま「よし!」と了承し、都教委がHPに載せているのです…

 教育委員の条件は「人格が高潔で、教育、学術及び文化に関し識見を有するもの」(地方教育行政法第4条2)です。教育長に関しては「教育、学術及び文化に関し識見を有する」ことは必要ではなく「人格が高潔で、教育行政に関し識見を有するもの」(同第4条)ということですけど…

 それにしても、中学生だって真面目に歴史を勉強した生徒なら「これ、間違ってるよ」と分かるような間違いをして平気という「人格高潔」な教育長・教育委員・学識経験者…って!?

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都教委よ、天下に無知・無恥を晒していいのか?
「東京都におけるチームとしての学校の在り方検討委員会報告書」の誤った歴史!?
 
●「我が国の学校は、明治期の学制発布以来の民主的かつ平等の名の下に」とは!?

 本年2月23日の定例会において都教委が報告し、委員たちの了承を得た「東京都におけるチームとしての学校の在り方検討委員会報告書」がHPに公開されています(全体的な問題点は裏面参照)。この報告書の検討委員は小川正人(放送大学教養学部教授)、加藤崇英(茨城大学教育学部准教授) 、笹井宏益(国立教育政策研究所 総括客員研究員)、井出驤タ(杉並区教育委員会教育長) 、持田浩志(武蔵村山市教育委員会教育長)、小宮山英明(東京都立一橋高等学校長)氏らです。
 
 そして、この報告書では、驚愕するほど無知・無恥な誤った教育史が書かれています。
「我が国の学校は、明治期の学制発布以来の民主的かつ平等の名の下に、同じ学校の教職員は、管理職も教員も、その経験や力量、職責や職務内容の違いにかかわらず、対等な立場で学校運営に携わるべきだという考えの下に運営がなされ、そうした考えによる運営を当たり前とする、学校独自の慣習、いわゆる『学校文化』が根付いていた。」(5頁)と…
 
 「明治期の学制発布以来」1945年の敗戦で、1947年に日本国憲法&教育基本法ができるまでは、天皇国家のために命を投げ出す忠臣づくりが目的の「教育勅語」の「名の下で」、日本の学校には「民主的かつ平等の名」など存在し得ませんでした(社会全体もそうです)。
 
  「学校長ハ地方長官ノ命ヲ承(う)ケ…所属職員を監督」し「訓導ハ学校長ノ命ヲ承ケ児童ノ教育ヲ掌(つかさど)ル」(国民学校令)という完全ピラミッド体制の中で、「民主的かつ平等」などと教員が口にしたら、免職どころか牢獄行きだったでしょう…大正デモクラシー期の吉野作造でさえ「民主」という言葉を使えなくて「民本」という言葉を使った、というごくごく初歩の(中学校の歴史教育でも教える)歴史事実にさえ、この学識経験者&学校関係者の方々は無知なのでしょうか?
 
 歴史事実は「明治期の学制発布以来」1945年の敗戦まで学校は、この報告書が今の東京の学校もそうすべきだという「ピラミッド型」(17頁)でした。そして、従順に戦争をする国民を育てて大失敗し、ヒロシマ・ナガサキがあったのです。
 
 この報告書を了承した6名の教育長・委員たち(中井敬三・秋山千枝子、宮崎緑、山口香、遠藤勝裕、大杉覚)も、誰一人、この完全なる誤りに気がつかなかったのでしょうか? 気づいていても「ここは、誤っています」という勇気がなかったのでしょうか?
 
●都教委よ! 歴史に学ばず、「民主的かつ平等」の学校文化を破壊し続けてきた結果が、管理職志望者まで激減した現在の東京都の学校の惨状なのだ! 歴史を学び直せ!